日本郵船氷川丸の子ども部屋:ピンクとブラウンの丁寧な配色

           
日本郵船氷川丸の子ども部屋

カラー解説(PCCS)

 
メインカラーは壁面のベージュ、ltトーンの4番周辺です。近似色には『ネールピンク』などがあります。
 
サブカラーは机のブラウンで、dp~dトーンの4番周辺です。近似色には「駱駝色(らくだいろ)」という色があります。英名はキャメルブラウンで、動物の毛皮の色を色名にしたものは日本の伝統色名には少なく、このブラウンは英名(キャメルブラウン)から名付けられたと思われる。
 
アクセントカラーは馬の遊具のdkgトーン、4~6番周辺の色です。近似色には「トープ」などがあります。トープはブランス語で土竜のことです。日本の文化にも馬は慣れ親しみがありますが、「馬色」といった馬に関する伝統色名はないようです。
配色計画
色彩心理
PCCSの色票では3色いずれも色相番号が4番周辺で、同一色相配色、トーンオントーン配色(同系色で異なるトーンを重ねる配色。リズム感が演出されやすい)になっています。女性の方はファンデーションの色を選ぶときに、ピンク~ベージュの微妙な色の違いを確認されるご経験から驚くことは少ないかもしれませんが、男性にはこの部屋の壁の色が色票で確認すると「ベージュ」と呼ばれる範囲の色であることに驚かれるかもしれません(色相番号としても「オレンジ」といわれると頷けますよね)。これは色面積による見え方の問題、あるいは床の色との対比による見え方の問題が影響していると考えられます。

いずれにしても、ファーストコンタクトで「ピンク」と感じるこのベージュは、ブラウンとの相性がとてもいいことがポイントなのでしょうね。ブラウンの机、もっと濃い黒に近い馬の遊具があっても、渋みがなく優しく安心感のあるデザインで、丁寧さや落ち着きがある子ども部屋として感じることができるのですね。

お洋服のコーディネートやアクセサリのコーディネート、あるいはウェブデザインなどでも、可愛らしさと安定感を表現したいときに参考にしたい配色ですね。

※お使いの端末(パソコン、スマートフォンなど)の機種によって色の見え方は異なります。同系色でも濃淡によって色味が異なって見える場合がありますので、予めご了承ください。

<PCCS: 日本色研配色体系 >

詳しくはこちら(日本色彩研究所サイト)

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