色相の対比

色は不思議なもので、同じ色が全く異なる色に見えることがあります。

明るいところと暗いところで違う色に見えるということではなく、同じ場所で同じ明るさでも違って見えます。

早速試してみましょう。

下の図では、赤と黄の背景に橙の○が描かれています。①と②の橙の○は、その上にある橙の○と同じ色なのですが、いかがでしょう、①と②は違う色に見えませんか?

色相の対比

①のほうが若干黄に近い橙で、②のほうが赤に近い橙に見えます。

これは背景の色が影響して、橙の○が違う色に見える錯覚の一つです。

私たちの眼には色を知覚する神経がありますが、その神経がちょっと間違ってしまうんですね。そういう構造になっているのです。

この背景の色(=近くにある他の色)によって対象の色が異なって見える現象を『対比』と言い、特に色相が異なって見える対比を『色相の対比』と言います。

下の図は、橙の○を同じ橙の色の横棒でつないだものです。

当然、○も横棒も同じ橙の色をしています。ここで、横棒を親指で隠してみてください。

するとどうでしょう。上の図と同じように、2つの橙の○の色が違う色に見えます。

①も②も③もすべて同じ橙の色です。人の眼はこのように色を知覚する仕組みになっています。